下小坂古墳群出土品

昭和45年1月12日

　下小坂古墳群は小畔川（こあぜがわ）沖積地を東南に望む台地に立地する。工場建設のため前方後円墳1基、円墳3基が発掘調査された。遺物が確認できなかった2号墳を除き1・3号墳は6世紀後半、4号墳はそれ以降の6世紀代の時期と推定される。
　墳形、埋葬施設、主な出土品の内容は、まず1号墳 円墳では、 木炭槨（かく）で、出土品は、直刀（ちょくとう）片1点、 ガラス小玉194点、 鉄鏃一括、刀子（とうす）1点、円筒埴輪である。
　2号墳は、 円墳であるが、後世の攪乱により不明である。
　3号墳は円墳で粘土槨、出土品は直刀1点、 碧玉管玉（へきぎょくくだたま）13点、馬具（辻金具4点、鏡板1点、かこ2点）、 多珠文鏡（たしゅもんきょう）1点、円筒埴輪10点である。
　4号墳は、 前方後円墳で横穴式石室、出土品は直刀片3点、碧玉管玉13点、瑪瑙勾玉（めのうまがたま）1点、水晶玉11点、ガラス小玉62点、 銅釧（どうくしろ）片1点、人物埴輪片1点である。