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『脱炭素経営』の促進に関する各種ガイドのご案内

最終更新日:2023年8月28日

脱炭素経営に向けたガイド(環境省発行)をご活用ください

2020年10月、政府が、日本の温室効果ガス排出量を、2050年までに実質ゼロをめざす方針(2050年カーボンニュートラル宣言)を打ち出すなど、「脱炭素社会」の構築に向けた社会的気運が高まっています。
ビジネスの世界においても、大手企業を中心に、気候変動に対応した経営戦略の開示(TCFD)や脱炭素に向けた目標設定(SBTRE100等)を通じ、『脱炭素経営』を進める動きが加速化しており、今後、取引先を含めたバリューチェーン全体での脱炭素化が展開されることが予想されます。
中小企業の皆さんにとっても、『脱炭素経営』に取り組むことは、地球環境の保全、社会貢献の側面に加え、取引企業や地域との関係強化、競争力アップにつながる「企業価値向上の攻めの一手」となります。

環境省では、企業の皆さんの『脱炭素経営』の具体的な取組を促進するため、

  • 「中小規模事業者向けの脱炭素経営導入ハンドブック」
  • 「SBT等の達成に向けたGHG排出削減計画策定ガイドブック」
  • 「TCFDを活用した経営戦略立案のススメ_気候関連リスク・機会を織り込むシナリオ分析実践ガイド」

を発行しました。
『脱炭素経営』に取り組む際の参考資料として、ご活用ください!

2050年カーボンニュートラルとは?

2015年、地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて、「パリ協定」が採択され、世界共通の長期目標として、

  • 世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること
  • 今世紀後半に温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との間の均衡を達成すること

等を合意しました。
この実現に向けて、世界が取組を進めており、日本を含む120以上の国と地域が、温室効果ガスの「排出量」から、植林・森林管理などによる「吸収量」を差し引いて合計を実質的にゼロにする「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げているところです。
カーボンニュートラル実現のためには、温室効果ガスの排出量の削減と吸収作用の保全及び強化をする必要があります。

カーボンニュートラルイメージ図

TCFDとは?

TCFDは「Task_Force_on_Climate-related_Financial_Disclosures」を略したもので、日本語では「気候関連財務情報開示タスクフォース」と呼ばれます。
G20財務大臣及び中央銀行総裁会合の意向を受け、金融安定理事会(FSB)が2015年に設置した国際的な開示イニシアティブです。
TCFDでは、賛同する企業等に対し、気候変動関連リスク及び機会に関する下記の項目について開示することを推奨しています。

ガバナンスどのような体制で検討し、それを企業経営に反映しているか。
戦略短期・中期・長期にわたり、企業経営にどのように影響を与えるか。またそれについてどう考えたか。
リスク管理どのように特定、評価し、またそれを低減しようとしているか。
指標と目標リスクと機会の評価について、どのような指標を用いて判断し、目標への進捗度を評価しているか。

気候変動関連リスクと機会が企業の財務(キャッシュフロー)に与える影響を開示することを目的としており、投資家や金融機関は、これらの情報開示をもとに、投資先としての企業の見極めを行います。

SBTとは?

SBTとは、「Science_Based_Targets」を略したもので、CDP、国連グローバルコンパクト(UNGC)、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)の4機関が共同で運営する国際的なイニシアティブ(STBi)で、科学的根拠に基づき、パリ協定が求める水準と整合した5年から15年先を目標として企業が設定する温室効果ガスの排出削減目標のことです。
SBTに取り組む企業は、SBTiに申請を行い、自社が設定した削減目標について「認定」を受けることができます。(主に大企業を対象としたSBT認定と中小企業を対象としたSBT認定があります。)
SBT認定の取得は、投資家、顧客、サプライヤー、従業員等のステークホルダーに対し、自社はパリ協定に整合する持続可能な企業であることを分かりやすくアピールすることができ、企業イメージ向上やリスクの低減、機会の獲得といったメリットにつなげることができます。


【排出量を排出の方法や主体で分類するときに用いられる区分】

  • Scope1:自社の生産過程で排出される量
  • Scope2:他社から供給される電力・熱・蒸気の使用により排出される量
  • Scope3:その他の間接的に排出される量(移動や製品の使用、廃棄など)

SBTが削減対象とする排出量

SBTにおける削減対象は「サプライチェーン排出量」となっており、SBT認定企業は、「Scope1」「Scope2」「Scope3」を合わせた事業活動に関係するあらゆる排出を合計した排出量の削減が求められます。
(中小企業向けSBT認定は「Scope1」「Scope2」のみ。)

SBT認定の大企業と取引のある中小企業の排出量は、大企業にとってはScope3の排出量算定の対象となるため、中小企業においても排出量削減に向けた取組が必須となります。

RE100とは?

RE100とは、「Renewable_Energy_100パーセント」を略したもので、事業活動で消費するエネルギーを100パーセント再生可能エネルギーで調達することを目標とする企業連合です。The_Climate_Groupが運営、日本窓口はJCLP(日本気候リーダーズ・パートナーシップ)。
年間消費電力量が原則50ギガワットアワー以上である企業が対象となっています。

再エネ100宣言RE_Action

RE100は「影響力のある企業」という参加要件を有し、多くの中小企業や非企業(自治体、教育機関、医療法人など)は、RE100の意思に賛同していたとしても参加することができないことから、RE100の参加要件を満たさない団体を対象として開かれた日本独自のイニシアティブ「再エネ100宣言RE_Action」(主催は、再エネ100宣言RE_Action協議会)を展開しています。

『脱炭素経営』の促進に関するガイド

中小規模事業者向けの脱炭素経営導入ハンドブック

これから脱炭素経営の取組をスタートする中小規模事業者を対象に、脱炭素経営のメリット及び取組方法について「知る」「測る」「減らす」の3ステップで解説しています。
また、参考ツールとして、企業の取組事例を外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。「中小規模事業者向けの脱炭素経営導入事例集」(外部サイト)にまとめています。

SBT等の達成に向けたGHG排出削減計画策定ガイドブック

脱炭素経営を目指す企業の経営者、それを支える実務担当リーダーを対象に、企業が中長期的な成長戦略としての温室効果ガス排出削減計画を策定するために参考として活用できるよう、検討の手順、視点、事例、参考データを紹介しています。
また、自社内の取組ばかりでなく、サプライヤーや顧客等のサプライチェーン上のパートナーと協力した削減対策を進める方法についても、重要な取組として記載しています。

TCFDを活用した経営戦略立案のススメ

TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った情報開示に向け、企業の気候関連リスク・機会に関するシナリオ分析を行う具体的な手順を解説しています。
また、国内企業のシナリオ分析の実践事例や、分析を行う際に必要となる各種データ等も掲載しています。

脱炭素経営の取組状況等について、環境省のウェブサイトに掲載されています

お問い合わせ

環境部 環境政策課 地球温暖化対策担当
〒350-8601 川越市元町1丁目3番地1
電話番号:049-224-5866(直通)
ファクス:049-225-9800

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