妊婦さんの食事について
最終更新日:2020年12月11日
妊婦さんが毎日食べる食事はとても大切です。
赤ちゃんに必要なエネルギーや栄養素を送るために、食生活を振り返ってみましょう。
そして、赤ちゃんや家族、自分自身のためにもよりよい食生活を送るよう心がけましょう。
バランスのよい食事を基本に
毎日の食事をバランスよく食べるためには「主食」「主菜」「副菜」を組み合わせて、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル等の栄養素をバランスよく摂ることが大切です。妊娠中、授乳中は必要なエネルギーや栄養素が増えるため、しっかり食べましょう。
詳しくは、厚生労働省の「妊産婦のための食生活指針」「妊産婦のための食事バランスガイド」をご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3b01.pdf(外部サイト)
妊産婦のための食生活指針
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3b02.pdf(外部サイト)
妊産婦のための食事バランスガイド
妊娠中に積極的にとりたい栄養素
●鉄分
赤ちゃんや子宮が大きくなるにつれて、たくさんの血液が必要になるため、鉄欠乏性貧血になりやすくなります。鉄欠乏性貧血を予防するためには、鉄分が豊富な食品を積極的にとることが大切です。
また、鉄分はたんぱく質やビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が高まります。鉄分とビタミンCの多い緑黄色野菜を豚肉と炒めたり、鉄分の多い食品と果物を一緒に食べるなど工夫をしましょう。
食品 | 1回あたりの目安の量 | 鉄の含有量 |
---|---|---|
豚レバー | 30g(焼き鳥1本程度) | 3.9mg |
鶏レバー | 30g(焼き鳥1本程度) | 2.7mg |
かつお | 80g(刺身3~4切れ程度) | 1.5mg |
あさり(むき身) | 30g | 2.9mg |
高野豆腐 | 20g | 1.4mg |
牛もも肉(赤肉) | 70g | 2.0mg |
ひじき(乾燥) | 10g(大さじ2/3) | 5.5mg |
小松菜 | 70g(1/3束) | 2.0mg |
●カルシウム
日本人はどの年代でもカルシウムが不足しがちです。生まれてくる赤ちゃんの骨や歯を丈夫にするためには、日頃から意識してカルシウムを摂取することが大切です。また、カルシウムはビタミンDと一緒にとることで吸収率が高まります。ビタミンDの多い魚類や干ししいたけ、きくらげなども意識してとりましょう。
食品 | 1回あたりの目安量 | カルシウムの含有量 |
---|---|---|
牛乳(普通) | 200ml(コップ1杯) | 220mg |
ヨーグルト | 100g(小1カップ) | 120mg |
プロセスチーズ | 20g(スライスチーズ1枚) | 126mg |
干しエビ | 8g(大さじ1) | 568mg |
ししゃも | 60g(3尾) | 198mg |
木綿豆腐 | 100g(小1パック) | 120mg |
小松菜 | 70g(1/3束) | 120mg |
水菜 | 70g(1/2束) | 147mg |
切干し大根 | 15g | 75mg |
妊娠中の体重管理について
妊娠中は、胎児の発育等による体重管理が必要となり、太りすぎもやせすぎもよくありません。妊娠前の体格により望ましい増加量の目安が示されていますので、確認しましょう。
非妊娠時の体格区分 | 妊娠全期間を通しての |
妊娠中期から末期における |
---|---|---|
低体重(やせ):BMI18.5未満 | 9~12kg | 0.3~0.5kg/週 |
ふつう:BMI18.5以上25.0未満 | 7~12kg(注釈1) | 0.3~0.5kg/週 |
肥満:BMI25.0以上 | おおよそ5kgを目安(注釈2) | 医師に要相談 |
BMI(Body Mass Index)=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
注釈1:体格区分が「ふつう」の場合、BMIが「低体重(やせ)」に近い場合には推奨体重増加量の上限側に近い範囲、「肥満」に近い場合は推奨体重増加量の下限側に近い範囲の体重増加が望ましい。
注釈2:BMIが25.0をやや超える程度の場合は、おおよそ5kgを体重増加量の目安とする。BMIが25.0を著しく超える場合には、他のリスクなどを考慮しながら、個別に対応する必要があるので、医師などに相談することが望ましい。
妊婦さんの食事Q&A
●妊娠中に特に気をつける食中毒はある?
妊娠中は一般の人よりもリステリア菌に感染しやすくなります。リステリア食中毒の主な原因食品の、ナチュラルチーズ(加熱殺菌していないもの)、肉や魚のパテ、生ハム、スモークサーモンは避け、衛生管理に気を配りましょう。詳しくは厚生労働省の「これからママになるあなたへ 食べ物において知ってほしいこと」「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」をご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/ninpu.pdf(外部サイト)
これからママになるあなたへ 食べ物について知っておいてほしいこと
https://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/point.pdf(外部サイト)
家庭でできる食中毒予防の6つのポイント
●水銀が心配ですが、魚は食べてもいい?
妊娠中は魚の量と種類に少し注意が必要です。詳しくは厚生労働省の「お魚について知っておいてほしいこと」をご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/100601-1.pdf(外部サイト)
お魚について知っておいてほしいこと
●つわりや食欲のない時の食事はどうしたらいい?
無理して食べなくても大丈夫です。つわりの間は、食事の時間にこだわらず、食べたいときに食べられるものを選んで食べましょう。つわりで水分も十分にとれなかったり、体重が急に減ったりした場合は医師に相談してください。
●便秘の時は何を食べたらいい?
妊娠期はホルモンの影響などで便秘になりやすい傾向があります。食事量が少なかったり食物繊維や水分が足りなかったりすることも便秘の原因です。便秘を予防するためには、3食の食事を規則正しくとること、食物繊維の多い野菜や果物、海藻、きのこ、いもなどを積極的に食べましょう。また、定期的なトイレタイムで排便のリズムをつけること、散歩などの適度な運動をすることもおすすめです。
●妊娠中は何で葉酸が大切なの?
妊娠を希望する女性、妊娠期は胎児の神経管閉鎖障害発症リスクの低減のために十分な葉酸摂取量が必要となります。葉酸サプリを活用するほか、食事からもしっかりと葉酸の多い食材をとりましょう。葉酸は、ほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や納豆、いちごなどに多く含まれています。
●体重が増えすぎると何がいけないの?
体重が増えすぎた場合は、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、難産、腰痛などのリスクが高まります。3食しっかり食べることも大切ですが、適量を心がけて間食やあぶらの多い食事には注意しましょう。
●体重が増えないと何がいけないの?
体重が増えない場合は、赤ちゃんの低体重や貧血などのリスクが高まります。妊娠中期以降は妊娠前よりも多くのエネルギーが必要となります。お腹が大きくなり胃が圧迫されて、1回に食べられる食事量が少なくなった場合は、間食を取り入れて食事回数を増やすことで必要な栄養をとれるように工夫しましょう。
●妊娠中の食事制限は赤ちゃんの食物アレルギーを予防できる?
自己判断で卵や乳製品などを完全にカットしてしまうと、赤ちゃんに必要な栄養まで不足してしまう可能性があります。現代では、妊娠中に食べたものが、産まれてくる赤ちゃんのアレルギー発症に直接関係することはないと言われています。妊娠中の食事制限については、必ず医師に相談してからにしましょう。
●コーヒーは飲んでも大丈夫?
コーヒーはカフェインを多く含むので、飲みすぎはよくありませんが、1日1~2杯なら問題ないと考えられます。気になる場合はノンカフェインの商品を選びましょう。
●外食やお惣菜は避けたほうがいい?
忙しい時は上手に利用しましょう。外食は単品ではなく、定食のメニューを選ぶことで不足しがちな野菜を補うことができます。丼ものやラーメンでも具がたっぷり入った中華丼や野菜たっぷりラーメンがおすすめです。また、市販品では、普段食べる機会が少ない食材を選ぶといいですね。自分で作る料理より味が濃いと感じるときは、カット野菜等を追加して味付けの調整をすることで、野菜の量も増えて減塩や満腹感にも繋がり一石二鳥です。
(例)ひじきの煮物や切り干し大根の煮物を千切りキャベツと和える等
妊婦さんにおすすめレシピ♪
妊娠中におすすめのレシピをご紹介します。毎日の食事で「主食」「主菜」「副菜」をそろえてバランスのよい食生活を送りましょう。
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