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動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)の改正について

最終更新日:2020年7月8日

令和元年6月19日に「動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律」が公布されました。

改正内容(令和2年6月1日施行)

動物の所有者等が遵守する責務の明確化

動物の所有者又は占有者は、環境大臣が定める以下の基準を順守しなければならないことが規定されました。

  • 家庭動物等の飼養及び保管に関する基準
  • 展示動物の飼養及び保管に関する基準
  • 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準
  • 産業動物の飼養及び保管に関する基準

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。【参考】[環境省]動物の飼養及び保管に関する基準(外部サイト)

第一種動物取扱業による適正飼養等の促進等

  • 登録拒否事由の追加

第一種動物取扱業者の登録を拒否しなければならない登録拒否事由として、以下の5つが追加されました。

  1. 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  2. 罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
    (『外国為替及び外国貿易法(動物の輸出入に係る違反に限る)』、『絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律』、『鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律』又は『特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律』の規定による場合)
  3. 暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
  4. 第一種動物取扱業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者
  5. 使用人のうちに登録拒否事由に該当する者のある者
  • 動物を販売する場合における対面による情報提供の徹底

動物を販売する場合には、あらかじめ、動物を購入しようとする者に対し、その事業所において、その動物の現状を直接見せるとともに、その動物の特性や適切な飼養方法などについて、直接対面し文書を用いて説明しなければなりません。(空港や個人宅、インターネット上のみでの売買契約はできません)

  • 帳簿の備付け等に係る義務の対象の拡大

犬猫等販売業者に義務付けられている帳簿の備付け等および所有状況の定期報告について、その義務の対象が拡大され、第一種動物取扱業のうち動物(犬猫に限らない)の販売貸出し展示及び譲受飼養を行う業者も対象となりました。
また、犬猫等の譲渡しを行う第二種動物取扱業者については、個体に関する帳簿の備付及び保存が義務付けられました。

  • 動物取扱責任者の要件の適正化等

動物取扱責任者の要件として、『十分な技術的能力』及び『専門的な知識経験』を有することが加えられました。その要件は、以下のとおりです。

  1. 獣医師(国家資格:農林水産省所管)
  2. 愛玩動物看護師(国家資格:農林水産省及び環境省所管)
  3. 資格(専門性を有する社団法人等の試験に合格している)及び実務経験(第一種動物取扱業者で6ヶ月以上の実務経験がある)
  4. 卒業(獣医学、動物看護学、畜産学等を学ぶ大学、専門学校等の教育機関を卒業している)及び実務経験(第一種動物取扱業者で6ヶ月以上の実務経験がある)

現在、実務経験により動物取扱責任者となっている方は、施行後3年間のうちにもう一つの要件を満たす必要があります。

○動物取扱責任者について

また、都道府県知事が行う動物取扱責任者研修については、その全部又は一部を委託することができるようになります。

  • 動物取扱業者に対する勧告及び命令

勧告に従わない第一種動物取扱業者について、その旨を公表することができるようになりました。また、勧告・命令を行うに当たり設ける期限について、原則3か月以内とされました。

  • 第一種動物取扱業者であった者に対する監督の強化

廃業または登録の取消しを受けた第一種動物取扱業者に対し、登録の効力が無効になった日から2年間は、動物の適正飼養や周辺の生活環境保全のために必要な報告徴収、立入検査、勧告又は命令をすることができるとされました。

動物の適正飼養のための規制の強化

  • 不適正な飼養に係る指導等の拡充

周辺の生活環境が損なわれている事態が生じているときに、その事態を生じさせている者に対し、勧告・命令に加えて、必要な指導・助言を行うことができるとされました。
また、周辺の生活環境の保全等に係る措置に必要な限度において、報告徴収や立入検査をすることができることとなりました。

  • 特定動物の飼養又は保管に係る規制強化等

愛玩(ペット)目的の特定動物の飼養または保管することは禁止となりました。
また、特定動物とその他の動物を掛け合わせて生まれた『交雑種』についても、特定動物として規制対象となりました。
なお、令和2年5月31日までに許可を受けて、現に愛玩目的で飼育している特定動物については、引き続き飼育することが可能です。

○特定動物の飼養又は保管の許可について

  • 犬及び猫の繁殖制限の義務化

犬及び猫の所有者は、繁殖により適正な飼養が困難となるおそれがある場合には、繁殖防止のために不妊手術などの措置を行うことが義務付けられました。

  • 動物虐待罪等の厳罰化

動物虐待罪等の法定刑が、次のとおり厳罰化されました。

罪名

動物殺傷罪 2年以下の懲役又は200万円以下の罰金 5年以下の懲役又は500万円以下の罰金

動物虐待罪および
動物遺棄罪

100万円以下の罰金 1年以下の懲役または100万円以下の罰金

動物の虐待に当たる例示として、「みだりに愛護動物の身体に外傷が生ずるおそれのある暴行を加え、又はそのおそれのある行為をさせること。」「飼養密度が著しく適正を欠いた状態で愛護動物を飼養し又は保管することにより衰弱させること。」が加えられました。

都道府県等の措置等の拡充

  • 所有者不明の犬及び猫の取り扱い

都道府県等が所有者不明の犬猫の引取りをその拾得者等から求められたとき、周辺の生活環境が損なわれる事態が生ずるおそれがないと認められる場合などには、その引取りを拒否することができるようになりました。

  • 動物愛護管理センター

都道府県等において、動物の愛護及び管理に関する事務を所掌する部局又は施設が動物愛護管理センターとしての機能を果たすようにすること及び動物愛護管理センターが行う業務が明確にされました。

  • 動物愛護管理担当職員の拡充

地方公共団体が任意に置くこととされていた動物愛護担当職員について、都道府県、政令市、中核市においては、『動物愛護管理職員』としての設置が義務付けられ、その他の市町村においては、その設置に努めることとされました。

  • 動物愛護推進員の委嘱の努力義務化

都道府県等が任意で行うことができるとされていた動物愛護推進員の委嘱について、その委嘱に努めることとされました。

その他

  • 動物を殺す場合の方法に係る国際的動向の考慮

動物を殺さなければならない場合に実施される、できる限りその動物に苦痛を与えない方法について、国際的動向に十分配慮するよう努めなければならないこととされました。

  • 獣医師による通報の義務化

獣医師が、獣医療行為の一環として、動物のみだりな殺傷及び虐待を発見した場合は、遅滞なく、都道府県知事その他関係機関に通報することが義務化されました。

  • 関係機関の連携強化

国が地方公共団体に対して行う情報提供等必要な施策を講ずる努力義務の事項に、「畜産、公衆衛生又は福祉に関する業務を担当する部局及び民間団体」との連携の強化、地域における犬、猫等の動物の適切な管理等に関する事項が追加されました。

  • 地方公共団体に対する財政上の措置

地方公共団体における動物の愛護及び適正な飼養の推進に関する施策の策定及び実施に係る費用について、国が必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めることとされました。

令和3年6月までに施行される改正

第一種動物取扱業者の遵守基準の具体化

第一種動物取扱業者が遵守しなければならない基準として、より具体的な基準が設けられます。

幼齢の犬又は猫に係る販売等の制限

犬猫等販売業者(販売の用に供する犬又は猫の繁殖を行う者に限る。)は、出生後56日を経過しない犬又は猫を販売、引き渡し又は展示することが禁止されます。
なお、天然記念物に指定された犬(秋田犬、甲斐犬、紀州犬、柴犬、北海道犬、四国犬)の繁殖を行う犬猫等販売業者が、犬猫等販売業者以外の者にその犬を販売する場合については、特例措置として、出生後49日経過となります。

令和4年6月までに施行される改正

マイクロチップの装着・登録義務等

犬猫等販売業者にマイクロチップ装着及び情報の登録が義務付けられます。犬猫等販売業者以外の犬又は猫の所有者については、マイクロチップの装着は努力義務となります。
また、登録を受けた犬又は猫を取得した場合は、登録の変更をする必要があります。

※犬に装着されたマイクロチップは、施行後は狂犬病予防法に規定する「犬の鑑札」とみなされます。

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