猫が庭などに入らないようにする方法
最終更新日:2023年4月14日
猫が庭に入ってフンや尿をして困る、物置の中で子猫を産んだ、などの苦情が保健所に多く寄せられます。
しかし、猫には犬のような登録制度や放し飼いを規制する法制度がなく、飼い猫と野良猫の区別もできないため、
保健所を含む公的機関による猫の駆除や捕獲はできません。
そのため、猫のフン尿等による被害を軽減させるためには、猫よけ対策をしていただくほかありません。
そこで、猫による被害の軽減に効果があると思われる方法をご紹介します。
猫よけのポイント
猫が好む場所は、「人の出入りが少なく、静かで安心できる場所」、「やわらかい土や砂、芝生等がある場所」、「簡単にエサが得られる場所」です。
これら猫にとって快適となっている場所を、猫が嫌いな場所に変えると効果があります。
猫はなわばり意識がとても強い動物です。
そのため、猫よけに重要なことは、猫の嫌がることを、慣らすことなく、学習するまで継続することです。
※猫には個体差があるため、あまり反応しない猫もいます。ここで挙げる方法は、効果があると言われているものですが、まったく効かなかったという事例もあり、絶対に効くと保証できるものではありません。
また、猫が学習するまでには時間を要するため、根気強く反復継続して行うことが大切です。
様々な方法を交互に試してみたり、組み合わせて行うなどの工夫をするのも効果的です。
注意事項
猫は愛護動物ですので、虐待にあたるようなことは絶対にしないでください。法律で罰せられます。
また、地域猫活動として猫のお世話をしている方もいます。
猫よけ対策は必ずご自身の敷地内で行い、近隣のトラブルのないようにお願いします。
機器・装置で追い払う
超音波発生器
センサーで猫を感知し、猫には良く聞こえる超音波を出して猫を追い払います。
設置後すぐに効果が現れる場合や時間がかかる場合もありますが、効果が高い装置です。
耳が聞こえない猫など、一部の猫には効果がありません。
なお超音波発生器は、川越市保健所でお試しとして2週間の貸出も行っております。
詳しくはお問い合わせください。
ブザー
センサー付きのもの、遠隔操作式のものなどが防犯グッズとして販売されています。
猫が通過するときに音が出ると猫が警戒して嫌がります。
猫の嫌いな臭いを発生させる(忌避剤)
猫の嫌がる臭いや刺激性によって猫を近づけにくくする方法です。
効果が持続しない場合が多く、特に雨や風で効果が薄れるため、継続して使用・散布する必要があります。
また、猫が臭いに慣れてくると効かなくなるので、時々種類を変えることをおすすめします。
臭いがきつい場合や色が付いてしまうものもあります。あらかじめ近所の人にも説明しておきましょう。
市販の忌避剤
ホームセンター等で販売されている猫よけ用の薬品です。
液状、粒状、スプレー式のものなどがあります。
木酢液、竹酢液
独特な臭いを猫が嫌がります。また、消臭効果や虫除け効果、土壌改良や植物を活性化させる効果もあります。
希釈して散布、容器に入れる、またはスポンジや布に浸透させて置きます。
参考(加工して使う場合)
材料:竹酢液(約400ml)、唐辛子(10~15本)、レモンバームの葉(20~30枚)
作り方:
(1)500mlの空のペットボトル容器に材料を入れる。
(2)1~2日後にレモンバームと唐辛子を除く。
使い方:4~8倍に薄めて使う。(匂いがきつい場合は10倍位まで適当に薄める)
食用酢
原液もしくは原液を2倍から10倍程度に薄めたものを散布、容器に入れる、またはスポンジや布に浸透させて置きます。手軽で即効性がありますが、持続時間は1日程度と短く、植物に有害です。
香りの強いハーブなどの植物
植物の強い臭いを猫は嫌がります。直接植える、鉢植えを置く、香料を置くといった方法があります。
猫が臭いに慣れてしまった場合は効果は続きませんが、景観を損なわない、防虫効果がある、枯れない限り効果が続くといったメリットがあります。
(繁殖力が強い植物にはご注意ください)
【植物の例】
ローズマリー、ラベンダー、カニナハイブリッド、ゼラニウム、ランタナ、ユーカリ、ヘンルーダ、レモングラス、ペパーミント、マリーゴールド、チャイブ、タマネギ、ニンニク、柑橘系、どくだみなど
ニンニク、唐辛子
細かく刻んで撒く、ネットにつるす、粉末状のものを撒くといった方法があります。
粉末状の唐辛子はアリに食べられてしまう可能性があります。
コショウ、カレー粉などの香辛料
通り道や被害のある場所に散布します。
コーヒー粕、茶殻
コーヒーやお茶のでがらしを撒きます。消臭効果もありますが、臭いは消えやすいので毎日撒く必要があります。
また、猫が臭いに慣れやすいと言われています。
ミカンなどの柑橘類の皮
乾燥していない状態の柑橘類の皮を撒くか、柑橘類の香料を置きます。
重曹
消臭効果があるので、尿などのマーキングの臭いを消せます。粉のまま撒くか、水に薄めてスプレーします。
食品用・掃除用どちらでも使えます。土壌に撒くと一部の植物に影響を与えるので注意が必要です。
重曹自体に忌避効果はないため、他の方法と組み合わせる必要があります。
構造物
猫の侵入口を塞いだり、フンの被害がある場所に設置することで、被害を防ぎます。
隙間を作らないようにする必要があります。
トゲトゲシート
ホームセンターや園芸店などで販売されているトゲつきのシートを敷きます。
猫が通れる隙間を作らないことと、動かされないように固定する必要があります。
枯れ枝
球根や種を植えているところに敷き詰めると、掘り返されないと言われています。
トゲのある植物
トゲのある植物を植えたり、葉を撒きます。
【植物の例】
バラ、サボテン、カラタチ、ヒイラギ、ピラカンサ、地面に沿って伸びるタイプのコニファーなど
※ヒイラギの葉を花壇等の表土にすき込むと効果的といった報告があります。
地面を覆う植物
地面を覆う植物を植えます。
10~30cmぐらいの高さ(猫の目の高さぐらい)に茂っていると、猫は茂みを嫌がります。
【日当たりの良い庭に適した植物の例】
タイム、ヘリクリサム、ビオラ、オランダイチゴ、ケンタッキーブルーグラス、ブルーフェスク、リボングラス、
レモングラス、ゼラニウムなど
【日陰になりやすい庭に適した植物の例】
アイビー、ツルニチニチソウ、斑入カキドオシ(グレコマ)、ラミウム類など
※茂みの高さができるだけ高く、密であることが望ましいです。
やわらかそうな裸の土を見せないこともポイントです。
※軽石等を敷く方法を併用するなどの工夫をすれば、全体を植物で覆う必要がなくなります。
さらに、ハーブ系・柑橘系の香りがする植物の場合は相乗効果が期待できます。
水
ホース等でたっぷりと水を撒き、濡らしておきます。
灰などを撒く
ホームセンターや園芸店などで販売されている炭粉などを撒きます。
※猫の足に付き、猫が嫌がると言われています。
アルミホイル
乗ったときの感触や音を猫が嫌がると言われています。
風に飛ばされないように敷く必要があります。
金網や柵
猫が飛び越えられない高さで敷地を覆うか、侵入口を塞ぎます。
割り箸
土に割り箸を刺すことで、猫の侵入を防ぎます。トゲトゲシートよりとげの部分を長く設置できます。
デメリットとして、腐ること、雨などで倒れる可能性があること、虫に囓られることがあります。
コンクリート等で覆う
やわらかい土の地面は猫のトイレの場所になりやすいので、タイルを敷き詰めたり、コンクリートで覆うという方法もあります。効かない猫も多くいます。
その他
猫のトイレを作る
畑を掘り返されたり、特定の場所にフンをされたくない場合、決まった場所でフンをしてもらうようにトイレを設置します。市販の物でなくても、発泡スチロールの箱やプランターなどに柔らかい砂や土を入れるといった、簡易的な物でも代用できます。
他の場所でフンをされるよりはマシ、という方はお試しください。
ただし、フン尿の処理を定期的にしていただく必要があります。
リーフレット
上記の内容についてまとめたリーフレットです。必要に応じてご活用ください。
「猫が庭などに入らないようにする方法」(PDF:246KB)
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お問い合わせ
保健医療部 食品・環境衛生課 環境衛生担当(川越市保健所内)
〒350-1104 川越市小ケ谷817番地1
電話番号:049-227-5103(直通)
ファクス:049-224-2261